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2019.12.04 建物の記憶を繋ぐ(中島のシェアアトリエプロジェクト)

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建物の記憶を繋ぐ(中島のシェアアトリエプロジェクト)

以前「はじまりの会」の記事でお伝えした中島のシェアアトリエプロジェクト。既存の建物の活用の検討から始まり、建替えをする計画へと発展しました。しかし、ことの発端となった建物があっさりと取り壊されてしまうのは名残惜しいもの。
そこで、このプロジェクトでは大切されてきた住まいの記憶を少しでも繋ぐ試みをしています。
具体的には古材の活用、状態の良い設備の再利用、家財道具の再利用、庭木の保存を行います。

まずは古材の解体。大工によって丁寧に行われました。

階段の手すり。そっくりそのままバラしました。

この床板もきれいにはがして活用します。

 

設備の再利用は、実用面やコストを考慮して行うことに。

トイレや洗面台は状態が良かったので再利用します。

 

家財道具の再利用は、今年の夏頃から秋にかけて大家さんと建物の運営を担うグループの皆さんで荷物の整理と処分作業を進めながら保管するものを仕分けてもらいました。これらは建物完成後のインテリアとして再び使う予定です。どのように使われるか楽しみです。

家具や小物など会社の倉庫にて保管中です。

 

そして、大切に手入れされてきた庭の植栽も可能な限り残します。地域の風景にもなっている樹木たちを残すことで建物が新しくなっても違和感なく地域に溶け込めばと思います。
建物の配置を検討し、松、もみじ、梅、さざんか、なつめ、金木犀など様々な木々を残すことができました。

庭の緑を避けながらの解体作業。中央のもみじの紅葉がきれいでした。

建物や土地の記憶を繋げることで、普通の建替えとはひと味違う魅力を持った建物になればと思います。
解体はすべて完了し、現場は新築工事の作業が進行中です。
レポートは続きます!

中島のシェアアトリエプロジェクト