「表町の部屋」の素材について
今回はマンションリノベーション
「表町の部屋」
で使用した内装の素材を一部ご紹介していきます。
・壁・天井の素材について
寝室やLDKの壁・天井の一部や造作家具にはラワンという木材を使用しました。
ラワンは元々下地材として使用している材料で、
赤ラワン、白ラワン、黄色ラワンといった種類があります。
工場からこの3種類が混ざった状態でまとまって送られて来るので、クリア塗装にすると同じ色味で合わせることが難しいという欠点もあります。
今回は自然系塗料であるワトコオイルの
チェリーとウォルナットを1対1で合わせたものを使って色調色をしました。
それでも多少のムラは出ますが、改修案件ではムラがとても重要なポイントになります。
既存を残した部分と新しく新設する部分が隣り合った時に、ムラがあった方が新旧2つの素材の馴染みが良くなります。
・床について
水回りの床にはリノリウムという材料を使用しました。
リノリウムは見た目は塩ビ系の長尺シートに少し似ていますが、
主原料となる亜麻仁油に石灰岩、木粉、松脂、コルク粉、天然色素などを混ぜた、天然成分の建材です。
主に床材として使われますが、家具の仕上げ材にも活用されています。
特徴は、
・自然素材でできている為、有害物質が発生しない
・主原料である亜麻仁油には、抗菌作用がある
・耐久性があり、傷や凹みがつきにくい
といった感じです。
欠点としては主原料の亜麻仁油が持つ、独特のニオイが最初は少し気になるかもしれません。
ただ、月日が経てばニオイも無くなってきます。
また、寝室には防音対策も兼ねてカーペットを使用しました。
私たちは物件の特徴やお施主様のご希望などに合わせて、建材のセレクトを行いご提案をしています。
味わいのある既存の建材も再利用しつつ、自然素材の持つ温かみのある色味や手触り感のある質感を生かした
空間づくりに力を入れています。